島根県立大学と出雲市の酒蔵が、日本酒を作る過程でできる「酒粕」を使った美容液を共同開発しました。産学の連携で開発された新商品に期待がかかっています。

嶋村采音アナウンサー:
柑橘系の香りがします。肌につけるとしっとりした感じがします。

こちらが島根県立大学と出雲市の酒蔵「台雲酒造」が共同開発した美容液。日本酒を絞った後に残る酒粕が主な原料です。酒粕には、アミノ酸など美肌に役立つ成分が豊富だといいます。8月9日に、出雲市の島根県立大学でお披露目されました。

台雲酒造は3年前、台湾出身のチンイニンさんが作った新しい酒蔵。16年前、島根大学に留学した時に日本酒のおいしさを知り、松江市など島根県内の酒蔵で修行を積んできました。
日本と台湾の懸け橋になろうと、1935年日本の統治下にあった台湾で生まれた米「台中65号」を使って仕込んだ酒を機械を使わず「手搾り」で仕上げています。

島根県立大学・山下一也理事長:
手絞りということで、酒の成分が取れることを確認したので、台雲酒造さんとコラボした。

プロジェクトは2023年12月にスタート、酒粕を使った美容液の開発に取り組む県立大出雲キャンパスのチームが、「手搾り」で仕上げることで酒の成分がそのまま残され、より高い働きが期待できる台雲酒造の酒かすに着目し、約7カ月をかけ完成させました。

台雲酒造・チンイニン代表
予想外。手絞りなので酒の成分が残っているので、アルコールが強いかなと心配したけれど、美容液に適用されて嬉しかった。

台雲酒造には、年間2トン生まれる酒粕の有効活用にもつながります。
ボトルのデザインは、県立大学の看護栄養学部の学生が担当、見た目だけでなく使いやすさにもこだわりました。

島根県立大学・山下一也理事長:
高級感が生まれて、やはり学生目線の力は大きなと思っています。今後、売り出すのに大きな戦力になると思う。

台雲酒造・チンイニン代表:
感動ですね。美容液を通して地元(台湾と)結びつきが出来て嬉しかったです。

県立大学は、1か月1000本の販売を目指していて、売上の一部を学生の国際交流に役立てることにしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。