【広州共同】中国民政省は今月、結婚手続きを簡略化する婚姻登記条例の改正案を公表した。成立すれば、通常は親が管理する戸籍簿の提出が不要となり、男女2人の同意だけで結婚できるようになる。中国は日本と同様に少子化が問題になっており、結婚促進で少子化に歯止めをかける狙いがある。  戸籍簿は各家庭に1冊交付され、現行制度では親が結婚に反対すれば戸籍簿の提出が難しい。事実上、親が子どもの結婚に“拒否権”を有している形で、改正を求める声が出ていた。  中国は都市部と農村の格差が大きい上、子どもの結婚に関して、相手方の家庭の社会的地位や経済状況、学歴を重視する人が多い。親の許可が得られずに結婚をあきらめる事例は少なくない。親の反対に遭う場合は、戸籍簿を家の保管場所から勝手に持ち出して結婚するしかなかった。  インターネットでは「時代遅れな規定は早く改正すべきだ」などと賛成の意見がほとんどだ。女性が農村出身だったため親が反対し、戸籍簿を深夜に盗み出して結婚にこぎ着けたという60代の男性は「改正は遅すぎるくらいだ」と話す。


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