中国を訪れているホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は28日までの2日間、中国の王毅外相と会談し、米中間の懸案について意見を交わしました。
アメリカ側の発表によりますと会談では「開かれた意思疎通の手段を維持するための継続的な取り組みを双方が歓迎した」とした上で、ことし4月以来となる、バイデン大統領と習近平国家主席による電話会談が数週間以内に計画されていることを明らかにしました。
さらに両氏は、お互いに軍のレベルで定期的に意思疎通する重要性についても一致し、近く、司令官どうしが対話する計画について調整したとしています。
また、サリバン補佐官は、台湾海峡の平和と安定を維持する重要性に言及したほか、インド太平洋地域の同盟国の防衛への関与を強調しながら、南シナ海でのフィリピンの海洋活動に対する中国の威圧的な行動への懸念を表明したということです。
一方、中国外務省の発表によりますと、王外相はアメリカに対し、台湾への武器売却をやめ中国の平和的な統一を支持するよう求めたほか、南シナ海をめぐって中国と領有権を争うフィリピンの活動を支持しないよう強調したということです。
アメリカとしては、台湾や南シナ海情勢などをめぐって対立する中、中国との対話を重視することで、両国関係を適切に維持したい考えです。
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