ことしで81回目を迎えるベネチア国際映画祭は、今月28日に開幕し、会場にはレッドカーペットに現れた映画スターたちを一目見ようと多くのファンが集まりました。

今回、最優秀賞にあたる金獅子賞を競うコンペティション部門では日本の作品の上映はありませんが、革新的な作品を集める「オリゾンティ部門」に空音央(そら・ねお)監督の「HAPPYEND」がノミネートされています。

また、VR=仮想現実と呼ばれる表現方法などを用いる作品を集めた「ベニス・イマーシブ」部門には鈴木健一監督の「機動戦士ガンダム:銀灰の幻影」など、日本に関係する作品が合わせて4つ選ばれています。

このほか、賞の対象ではありませんが、北野武監督の「Broken Rage」なども上映されます。

映画祭は来月7日夜、日本時間の8日未明に、各部門の受賞作品を発表する予定です。

「オリゾンティ部門」にノミネート 「HAPPYEND」

革新的な作品を集めた「オリゾンティ部門」にノミネートされた「HAPPYEND」は、さまざまな国にルーツを持つ人が一緒に暮らす近未来の日本を舞台にした作品です。

主人公は幼なじみの2人の高校生で、生徒を監視するAIシステムが高校に導入されたことをきっかけに、社会への関心や向き合い方に2人の間で隔たりが生まれ、次第にすれ違う様子を描いています。

監督と脚本の空音央さんは去年亡くなった音楽家、坂本龍一さんの息子で、長編の劇映画としては初めての監督作品になります。

主人公の2人は、この作品が映画デビューとなる栗原颯人さんと、日高由起刀さんが演じています。

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