ドイツでは1日、旧東ドイツの2つの州で議会選挙が行われ、暫定の開票結果によりますと、右派で野党の「ドイツのための選択肢」がチューリンゲン州で初めて第1党となり、ザクセン州ではわずかな差で2位となりました。

「ドイツのための選択肢」は、一部の政治家によるナチスを肯定するような発言やイスラム教徒への差別的な主張などから極右だと批判されていて、地元メディアは「政治の転換点だ」などと伝えています。

一夜明けた2日、首都ベルリンで話を聞くと、30代の男性は「結果に衝撃を受けた。外国人の入国を拒む主張をする政党は民主主義に逆行している」と話していました。

一方で、60代の男性は「多くの人が政権に不満を持っている証拠だ」と話していました。

ロイター通信は2日、ショルツ首相が声明で「つらい結果だ。これに慣れてはいけない。『ドイツのための選択肢』はドイツを傷つけている」と危機感を示し、さらに支持が広がらないよう取り組む考えを強調したと伝えました。

ショルツ首相の与党、中道左派の「社会民主党」は、チューリンゲン州での党の得票率が州議会選挙として過去最低になったと伝えられていて、来年、連邦議会選挙を控える政権にとって大きな打撃だとの見方も出ています。

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