米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=稲場三奈】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比27ドル16セント安の3万8476ドル53セントで推移している。このところ上昇が続いていた銘柄の一部に持ち高調整の売りが出ている。半面、決算を発表した銘柄の一部には買いが入り、投資家心理を支えている。ダウ平均は小幅な上昇に転じる場面がある。

ダウ平均は前日まで4日続伸していた。この間に上昇していたディフェンシブ株などに売りが出ている。ジョンソン・エンド・ジョンソンやマクドナルド、アムジェンが下落している。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースといった金融株も安い。

朝発表の3月の米耐久財受注額は前月比2.6%増と、市場予想と一致した。下方修正された2月分(0.7%増)からは伸びが加速し、米経済の強さを意識させた。米国のインフレ再燃への懸念は根強く、あす発表の1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)速報値などで内容を見極めたい雰囲気がある。

一方、決算を発表した銘柄への物色は相場を支えている。ボーイングが上昇している。朝発表の2024年1〜3月期決算で売上高が市場予想以上だったほか、1株損益の赤字幅が市場予想より小さく、買いが入っている。前日夕に決算を発表したビザも高い。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、テスラが大幅高。上げ幅が16%になる場面がある。前日夕に発表した24年1〜3月期決算は減収減益となったものの、売上高総利益率が市場予想を上回った。説明会では新モデルの生産を25年前半にも始める考えを示し、好感した買いが集まっている。

前日夕に決算を発表した半導体のテキサス・インスツルメンツが上昇している。ほかの半導体関連銘柄にも買いが波及し、ダウ平均の構成銘柄ではインテルが高い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続伸して始まった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が高い。24日夕に決算を発表するメタプラットフォームズも買われている。

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