12日、ロシアのプーチン大統領㊨は中国の王毅共産党政治局員兼外相と北西部サンクトペテルブルクで会談した=AP

ロシアのプーチン大統領は12日、中国の王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相と北西部サンクトペテルブルクで会談した。プーチン氏は10月下旬に西部カザンで開催するBRICS首脳会議で、習近平(シー・ジンピン)国家主席との首脳会談を開催する考えを示した。ウクライナ侵略が長期化する中、中ロ首脳会談の開催で協力関係の一段の強化につなげる狙いとみられる。

ロシア大統領府によると、プーチン氏はロシアと中国との「2国間関係は非常に順調に発展している」と述べた。BRICS首脳会議では習氏と経済や人道面での協力について「多国間および2国間の会議で議論する」という。

王氏は「中ロ関係は世界の多極化を強化する上で最も重要な要素である」と応じた。習氏のBRICS首脳会議への出席に向けた準備が「重要な任務」とも述べた。

王氏は中ロが主導する有力新興国の枠組み、BRICSの高級事務レベル会合に出席するために訪ロしていた。

プーチン氏は通算5期目となる2024年5月の大統領任期入り後の初めての外遊先として中国を訪問した。ウクライナ侵略が長期化する中で欧米諸国は対ロ制裁を強めており、ロシアは中国と経済・外交面での協力を強めようとしている。

両国は9月に入り日本海で合同の軍事演習も実施し、欧米諸国などを威嚇する動きもみせている。

BRICSは中ロやインド、ブラジル、南アフリカが加盟する多国間の枠組みで、24年1月からイランやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などが加わった。ロシアは24年の議長国を務めており、欧米諸国への対抗軸形成につなげる狙いとみられる。

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