15日、イエメンからのミサイル攻撃があったイスラエル中部の現場を警戒する警察官=ロイター

【エルサレム=共同】イスラエル軍は15日、イエメンからイスラエル中部にミサイル攻撃があったと発表した。救急当局によると、避難途中に数人が負傷した。イエメンの親イラン武装組織フーシ派は声明を出し、軍事作戦を実行したと主張した。空き地に着弾し、大きな被害はなかったとみられる。今後、イスラエルが反撃するかどうかが焦点となる。

7月にはイスラエル中部テルアビブで、フーシ派が実行したとされる無人機攻撃があり、1人が死亡した。イスラエルはフーシ派支配地域を戦闘機で報復攻撃した。

イスラエル軍は今月14日、レバノンの南部や東部で親イラン民兵組織ヒズボラの関連施設を空爆したと表明。13日にも過去1週間で140カ所以上のヒズボラ拠点を攻撃し、部隊司令官らを殺害したと発表した。戦闘の軸足をパレスチナ自治区ガザから北部に移し始めている可能性がある。

バイデン米政権は16日にもホックスティーン特使をイスラエルに派遣する。ネタニヤフ首相と会談し、自制を促すとみられる。レバノン国境に近いイスラエル北部の住民約6万人はヒズボラとの交戦の影響で自宅に戻れない状態となっている。

フーシ派とヒズボラはいずれも、ガザでイスラエル軍との戦闘を続けるイスラム組織ハマスと共闘する。昨年10月の戦闘開始後からイスラエルへ向けた攻撃を続けており、ガザ戦闘終結まで継続する構えを示している。

パレスチナ通信は15日、ガザ北部や中部で軍による攻撃があり、死傷者が出たと伝えた。ガザ保健当局は、戦闘が始まってからのガザ側の死者が4万1206人になったと明らかにした。

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