北朝鮮が輸出製品を紹介するために作った公式のウェブサイトの中で紹介されている服。
おなかの部分のデザインが、日本のサンリオのキャラクター「ハローキティ」にそっくり。

さらには、トラのキャラクター「しまじろう」風のものや、「けろけろけろっぴ」に似たカエルのキャラクターが付いたお菓子もあります。

なぜ北朝鮮の製品に、日本のキャラクターそっくりのものが描かれているのでしょうか。

5年前、FNNが北朝鮮の靴下工場を取材した際の映像では、展示されていた靴下に「ハローキティ」そっくりのキャラクターがついたものや、ディズニーの「くまのプーさん」そっくりのものがありました。

そして、8月には北朝鮮メディアで気になる場面が報じられました。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記が洪水の被災者が避難しているテントを訪れた際、ハローキティ似のキャラクターが付いた子供用のサンダルが映り込んでいたのです。

北朝鮮で無断使用されているとみられる、これらの人気キャラクター。
どのような役割を果たしているのでしょうか。

甲南女子大学の鴨下ひろみ准教授は、「金正恩総書記がキャラクター好きなんじゃないかということは、就任当初から言われてまして」と話します。

金正恩総書記が最高指導者となった翌年の2012年に、自ら観覧した公演の映像で、ディズニーのヒットソングに乗って登場したのは、ミッキーマウスやミニーマウス、くまのプーさんなどの着ぐるみでした。

そして2014年、靴下工場を視察した際には、金総書記が自らハローキティやプーさんについて言及。

その中で、「子供用の靴下には子供が好きなキャラクターをデザインすべきである」と強調したと韓国メディアが報じています。

甲南女子大学の鴨下ひろみ准教授は「北朝鮮は今、韓国をはじめとした西側の文化というものを厳しく規制している。一方で、子供を含めた住民の支持というのも欲しいわけで、その1つの手段としてキャラクターを活用している。子供たちが好きなマンガのキャラクターを取り入れるよう指示するような形で、慈愛にあふれた父親のような指導者であると」と話しました。

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