東南アジア各国を襲った台風11号による被害が、軍政下のミャンマーでも拡大している。国軍は16日、各地で洪水や土砂崩れが起き、226人が死亡し、行方不明者が77人に上ると発表した。被害の全容は分かっておらず、犠牲者は今後増える可能性がある。

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 国軍や現地報道によると、首都ネピドーや北東部のシャン州、中部のマンダレーなどで被害が大きくなっているといい、23万5千人以上の人が避難を余儀なくされた。

 住居も2千戸以上が損壊し、約15万8千戸が浸水。家畜や作物にも甚大な影響が出ているという。

 2021年にクーデターで全権を握った国軍は、自然災害の被害で他国からの支援に制限をかけてきた。だが、今回は国際社会に対して支援を要請。国軍支配に反発する勢力との戦闘が長期化するなか、国民の不満がさらに高まるのを防ぐ狙いがあるとみられる。

 他の東南アジアの国では、ベトナムで北部を中心に洪水や土砂崩れが多発。現地の防災当局によると、ベトナム全土で15日午前までに281人の死亡が確認され、67人が行方不明となっている。(ニューデリー=石原孝)

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