インドで4~6月に実施された総選挙の直前に、汚職容疑で逮捕されたデリー首都圏政府のケジリワル首相が17日、辞表を提出した。同氏が率いる庶民党の幹部が明らかにした。後任には首都圏政府のアティシ教育相が就任する。この幹部は10月ごろに首都圏政府の議会選挙を開く方針であることも明かした。

 ケジリワル氏は、国会で多数派の与党「インド人民党」のモディ首相に批判的な野党の有力指導者の1人として知られる。総選挙を控えた3月、酒類販売の規制解除を巡る汚職に関与した疑いがあるとして、捜査当局に逮捕されていた。

 選挙直前の逮捕について、支持者からは「与党による弾圧だ」と非難する声も上がっていた。ケジリワル氏は6月、朝日新聞の取材に対し、「逮捕は不当だ」と主張し、「国のためなら一生を刑務所で過ごす覚悟はできている」と強調していた。(ニューデリー=石原孝)

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