「タイタニック号」の見学ツアーで2023年、5人が死亡した潜水艇事故で、2018年に解雇され内部告発した元幹部が「安全より金もうけが優先された」と証言しました。

2023年6月18日、北大西洋の海底に沈む「タイタニック号」の見学ツアーで「オーシャン・ゲート」社が運営する潜水艇「タイタン」が潜水中に水圧で押しつぶされ、5人が死亡しました。

17日に行われた沿岸警備隊の「海洋調査委員会(MBI)」の2日目の審理では、2018年にオーシャン・ゲート社に解雇された元幹部、デビッド・ロックリッジ氏が証言しました。

その中で、一般人を潜水艇に乗せるビジネスをめぐり、事故で死亡したストックトン・ラッシュCEOと試験段階から度々衝突したことを明かし、2016年には潜水中に怒ったラッシュ氏から操縦用のプレイステーションのコントローラーを投げつけられたエピソードを紹介しました。

また、潜水艇の本体に使われた厚さ12.7センチの炭素繊維についてもろさを指摘する報告書を公開し「重要なのは安全性なのに、金もうけが優先された」と批判しました。

ロックリッジ氏は解雇後に労働安全衛生局に内部告発をしていました。

審理は27日まで行われ、MBIは事故原因や刑事責任の有無などについて報告書をまとめる予定です。

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