この作品は、広島市の原爆資料館に展示されている、原爆で亡くなった当時3歳だった男の子が乗っていた三輪車がモチーフで、国際NGOのICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの依頼で制作されました。

作品はスイス・ジュネーブにある国際赤十字・赤新月博物館に常設展示されることになり、19日、記念のイベントが行われました。

記者会見では、博物館のパスカル・ハフシュミット館長が「原爆による破壊的な状態にもかかわらず、男の子を取り巻く家族のきずなや愛情が生き続けていることを教えてくれる」と述べました。

作品は、実物の三輪車の3Dデータをもとに作られたブロンズ像で、博物館の入り口付近の無料で入れるスペースに展示され、訪れた人たちが見入っていました。

制作者「将来の世代の刺激になる」

制作者のひとり、キャノン・ハーシーさんは「多くの若者がこの博物館に刺激を受けている。この三輪車を展示することは将来の世代への刺激にもなるだろう」と話していました。

また、ICANのメリッサ・パーク事務局長は「三輪車は、ジュネーブという人道主義の中心地に、核兵器が使われる危険性がこれまでになく高まっている時に展示されることになった。核兵器が引き起こす被害の痛々しい象徴であり、核兵器を一刻も早くなくすべき理由でもある」と訴えていました。

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