【NQNニューヨーク=三輪恭久】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時35分現在は前日比64ドル43セント安の4万1960ドル76セントで推移している。前日に最高値を更新したあとで、主力株の一部には持ち高調整や利益確定の売りが優勢となっている。もっとも積極的な売りを出す動きは限られ、値動きは小幅にとどまる。
前日にはダウ平均が初めて4万2000ドル台に乗せた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は2カ月ぶりに最高値を更新。大型ハイテク株や半導体関連に買いが入り、指数を押し上げていた。20日の取引では、週末を前にした持ち高調整の売りも出やすい。
もっとも、ダウ平均の下値は堅い。米連邦準備理事会(FRB)が利下げに転換し、景気を下支えする姿勢を打ち出している。米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの観測は引き続き投資家心理の支えとなっている。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、物流のフェデックスが急落し、前日比15%近く下げる場面がある。前日夕に発表した2024年6〜8月期決算では売上高などが市場予想に届かなかった。同時に25年5月期通期の収益見通しを引き下げ、嫌気した売りが出ている。
ダウ平均の構成銘柄ではキャタピラーやダウ、インテルが安い。一方でナイキが上昇し、一時8.6%高となった。前日夕に最高経営責任者(CEO)の交代を発表し、材料視されている。ウォルマートとアップルも高い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
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