レバノンのヒズボラは25日朝、イスラエル中部にある最大の商業都市、テルアビブ郊外の情報機関モサドの本部に向けて弾道ミサイル1発を発射したと発表しました。

モサドがヒズボラの幹部を殺害し、ポケットベルなどによる爆発に関与したためだとしています。

これに対し、イスラエル軍はこの弾道ミサイルを防空システムで迎撃するとともに発射元となったレバノン南部の軍事施設を空爆したと発表しました。

イスラエル北部ではヒズボラのロケット弾による攻撃が相次いでいますが、イスラエルメディアによりますと、射程の長い弾道ミサイルを使ってテルアビブ郊外などのイスラエル中部への攻撃は、今回の戦闘では初めてでさらに緊張が高まることが懸念されます。

イスラエル軍はレバノン南部でヒズボラの武器庫などへの空爆を繰り返していて、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は24日、レバノン東部への攻撃で女性職員と子どもが死亡したと発表し、イスラエルとヒズボラ双方に対し、民間人や支援関係者を保護するよう訴えています。

レバノン保健省によりますと、イスラエル軍による空爆でレバノン国内では24日までに子ども50人、女性94人を含む合わせて558人が死亡しています。

空爆を受けたレバノン南部の村の様子は

ロイター通信が24日、イスラエル軍の空爆を受けたレバノン南部の村で撮影した映像では、建物が崩れ落ちたり車が黒焦げになったりした被害の様子が映っています。

また南部ティールの病院では空爆で足を骨折した子どもや頭に包帯を巻いた男性がベッドに横たわっています。

息子2人が空爆でけがをしたという母親は「イスラエル軍の攻撃を受けたとき、私たちは家で神に祈っていました。普通の子どもなのにイスラエルは私たちが家を持つことすら許さないと言っているかのようです」と話していました。

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