【パリ=北松円香】フランスのマリー・フォンタネル駐フィリピン大使は25日にマニラで記者会見を開き、両国が5月にも訪問軍地位協定の締結に向けた交渉を始めると明らかにした。AP通信などが伝えた。お互いの領土で軍事演習など連携が取りやすくなる。
フォンタネル大使によると、5月にパリで協定について協議するという。フィリピンは米国やオーストラリアと同様の協定を結んでいるほか、日本とも自衛隊とフィリピン軍の相互往来を促進する円滑化協定(RAA)交渉妥結を目指している。
フィリピンは南シナ海を巡って中国と緊張が高まっており、他の国々と軍事面での関係を強化して対抗しようとしている。フランスもニューカレドニアなどの領土を太平洋地域に持ち、現地で軍事的な存在感を維持したい思惑がある。
2023年12月にはルコルニュ仏国防相がフィリピンを訪問し、同国のテオドロ国防相と協力強化で合意した。4月下旬から米国とフィリピンが実施する合同軍事演習「バリカタン」にフランスも初めて正式に参加し、フリゲート艦を派遣した。
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