テロの脅威がささやかれる中、100年ぶりパリで開催されたオリンピック。

フランス検察当局によると期間中には、テロ計画3件が未然に阻止されていた。“無事開催”を支えたフランス軍の活動とは。

関西テレビパリ支局 原佑輔特派員が取材した。

【動画】独自取材 パリ五輪“無事開催”の影にフランス軍がいた

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原佑輔特派員:こちらフランス陸軍の基地です。軍が意外な方法でオリンピックに関わっていたということで、これから報告会が行われます。

この日訪れたのは、パリから南へ車でおよそ1時間。ブレニー・シュル・オルジュという街にある、フランス軍の基地だ。

セバスチャン・ル・ベラー大佐が1カ月半に及んだオリンピック・パラリンピックの舞台裏を明かしてくれた。

セバスチャン・ル・ベラー大佐:物資の輸送の任務のほか、警察官や憲兵隊とともに護衛に携わりました。っキャンプの設置とその撤収にもかかわりました。

実は熱戦が繰り広げられているなか、軍が大型輸送トラックなどを駆使して、合わせて1万8000キロ、700を超えるコンテナを運搬していた。

コンテナの中にあったのは、オリンピックの警備などのために全国から集められた、部隊が使う点とや食料の数々だ。

設営から撤収まで綿密なスケジュールを立てて遂行していた。

これはパリ近郊に設置されたものとしては、第二次世界大戦以降で最大の軍事キャンプとなった。

セバスチャン・ル・ベラー大佐:私たちの敵は時間でした。時間を守らなければなりません。マラソンなどのためにバリケードを設置する際、時間に間に合うように作業しなければならないのです。

今回オリンピックの競技会場となったのは、世界有数の観光名所ばかり。

期間中はテロの脅威が常に意識され、パリ市内の通りや駅は兵士や警察官であふれ、ネズミ1匹見逃さない警備体制をしいていた。

エルワン大尉:フランスで軍人が警備に関わることは珍しくありません。ここ数年ではごく普通のことで、住民を安心させることができますし、現在のテロの脅威を考えると、これは国土を守るために軍隊が果たすべき役割です。

(Q.自分がこのような形で、オリンピックの運営に携わることを想像できましたか?)

ナタン上等兵:いいえ、想像できませんでした。普段なら、パトロールに動員されますが、今回は完全にロジスティックに専念しました。スムーズな運営にも貢献出来て、うれしかったです。よい経験にもなりました。何より、エッフェル塔や凱旋門を見ながらパリを走ることができました。

オリンピックで生まれた大会新記録は125。パラリンピック生まれた大会新記録は202。

記録の影には大会を無事に運営し、守るための軍の奮闘もあった。

(関西テレビ 2024年10月2日)

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