ASEAN(東南アジア諸国連合)関連の首脳会議が、9日から11日までの日程でラオスで開かれます。

南シナ海の領有権問題や内戦が続くミャンマー情勢をめぐる議論が注目されます。

9日にラオスの首都ビエンチャンで開幕するASEAN関連の首脳会議では、日本、アメリカ、中国、ロシアなども参加して、さまざまな国際問題が話し合われます。

その中でも、中国が海洋進出を強める南シナ海の領有権問題では、2024年に入り、中国とフィリピンの船がたびたび衝突していて、日本を含めた周辺国が中国の危険な行動を非難しています。

9月末には、ベトナムの漁船が中国の船から襲撃されたとして緊張が高まる中、激しい論戦が予想されます。

また、3年前のクーデター以降、国軍が実権を握るミャンマーでは、民主派や少数民族の武装勢力との戦闘が激化しています。

暴力の即時停止などの合意事項を実行しない軍政は、首脳会議への出席を排除されていますが、今回は外務省高官を派遣する方向で調整が進んでいて、合意事項の進捗(しんちょく)や人道支援について議論される見通しです。

10月1日のイランによるイスラエルへの攻撃を受けた報復が当面の焦点となる中東情勢や、ロシアのウクライナ侵攻についても意見が交わされる見通しです。

就任後初めての外遊となる石破首相は10日から関連する会議に出席するほか、各国首脳との会談も調整されています。

いち早く外交をスタートさせて関係国との連携強化に取り組む考えですが、石破首相が掲げるアジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設について、一部の国から懸念の声も上がっていて、対面でどのように説明するか注目されます。

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