ラオスで開かれているASEAN=東南アジア諸国連合の一連の首脳会議に参加しているオーストラリアのアルバニージー首相は10日、中国の李強首相と会談しました。

会談のあとアルバニージー首相は、中国が続けているオーストラリア産ロブスターの輸入制限を年内にも解除することで合意したと明らかにしました。

アルバニージー首相は「合意をうれしく思う。旧正月には間に合う予定だ」と述べ、最大の貿易相手国である中国の対応を歓迎しました。

一方、中国国営の新華社通信によりますと、李強首相は会談で両国の貿易や投資の拡大に期待を示し「高水準の対外開放を強力に推し進める」と強調しました。

両国は2020年に新型コロナウイルスの発生源の調査をめぐって関係が悪化し、中国は幅広いオーストラリア産品に対し追加関税や輸入制限などの措置を実施しました。

今回の合意によって中国側の措置は一部の牛肉を除いて解除される形となり、中国としてはオーストラリアと経済面で連携を強めることでアメリカをけん制するねらいがあるとみられます。

一方で、アルバニージー首相は「会談では中国が先月行った大陸間弾道ミサイルの発射など地域の安全保障の問題全般についても話し合った」と述べ、安全保障面での懸念を示したことも明らかにしました。

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