ハリケーン「ミルトン」が上陸したアメリカ南部フロリダ州では、懸命な救助活動が行われています。

「100年で最悪の規模」ともいわれたハリケーン、ミルトン。
5段階のうち3番目に強い「カテゴリー3」の勢力でフロリダ州に上陸。
カテゴリー1になって大西洋へ抜けました。

地元メディアによりますと、これまでに少なくとも14人が死亡したということです。

ハリケーンが去り、被害の様子が少しずつ分かってきました。
メジャーリーグ「タンパベイ・レイズ」の本拠地・トロピカーナフィールドは、暴風で屋根のほとんどが飛ばされていて、球場内には屋根の一部が散乱していました。

そして、住民が撮影したフォートピアースの町の映像には、変わり果てた町並みや住宅が映っていました。

一方、洪水の被害を受けた町では、救助隊が水に流されていた14歳の少年を救出。

別の映像では、救助隊がボートを使って住民を避難させていました。
中には腰の上まで水に浸かりながら救助活動を行う隊員の姿もありました。

住民は「(嵐で)2時間も寝られなかった。30分ごとに目が覚めた」「安全な場所に出られて良かった」と話しました。

また、メキシコ湾では、ハリケーンの影響で海に流された男性を沿岸警備隊がヘリコプターから救助しました。

各地に激しい風をもたらしたハリケーン「ミルトン」。

強風の影響で、巨大な建設用クレーンが倒壊し、隣の建物を直撃しました。

また、避難所から自宅に戻ってきた女性は、屋根が剥がれ、大きく損壊した自宅を目の当たりにしました。

女性は「もうここでは生きていけない。天井がないんだもの」と話しました。

フロリダ州などでは、ハリケーンが上陸する前に複数の竜巻が発生。

竜巻が通過する様子を捉えた映像では、大きな街路樹の枝が激しい風で吹き飛ばされていく様子が確認できます。

フロリダ州のデサンティス知事は、ハリケーンの進路が予想よりずれ、甚大な被害は免れたことから「最悪のシナリオではなかった」と述べました。

しかし、現在も250万世帯以上で停電が続き、洪水などで孤立した人たちの救出活動が続いています。

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