◆韓国は「敵対国」…金正恩氏の方針を反映か
南北軍事境界線に位置する板門店に立つ韓国軍兵士(手前側)と北朝鮮兵士(奥側)=資料写真
韓国軍によると、北朝鮮が爆破したのは朝鮮半島東岸を走る東海(トンヘ)線と、中朝国境の新義州から平壌(ピョンヤン)を経由しソウルを結ぶ京義(キョンウィ)線。韓国を「敵対国」と位置付けた金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記の方針を反映した措置とみられる。朝鮮人民軍は9日、南北遮断に着手すると発表していた。 韓国統一省は15日「退行的行動を繰り返す姿は嘆かわしい。全ての責任は北朝鮮側にある」と糾弾する声明を発表した。◆「平壌上空に韓国の無人機」北朝鮮が主張、そして威嚇
北朝鮮は、平壌上空に韓国の無人機が侵入したとの主張も繰り返し、韓国への批判を強めている。 11日の北朝鮮報道によると、無人機は3日と9日、10日に平壌に飛来し体制批判ビラを散布。北朝鮮側は報復措置を警告し、無人機やビラの写真を公開した。 韓国軍は関与を否定しつつ「事実かどうか確認できない」と説明。北朝鮮の党機関紙・労働新聞は15日の1面で、正恩氏が無人機問題を議論する会議を招集したと伝えた。同日の朝鮮中央通信は、正恩氏の妹の金与正(キムヨジョン)党副部長が「韓国軍部が主犯である明白な証拠をつかんだ。代償を払うことになる」と威嚇する談話を報じた。 韓国統一研究院の洪珉(ホンミン)先任研究委員は、北朝鮮の意図について「韓国民の政府や国防省に対する不安を高めようとしている」と分析。韓国統一省報道官は14日、体制結集や住民統制が目的だとの見方を示した。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。