香港中心部にある香港動植物公園で13日から14日にかけ、サル9匹が死んでいるのが見つかり、園や当局が死因を調べている。AP通信などが報じた。何らかの感染症の疑いも指摘されているという。園は14日に公式サイトに声明を出し、当局の検視結果が判明するまで哺乳動物の展示場を閉鎖すると発表した。
AP通信などによると、13日にブラッザグエノンとコモンリスザル各1匹、ワタボウシタマリンとシロガオサキ各3匹が死に、翌日もシロガオサキ1匹が死んだという。いずれも霊長目でサルの仲間。ワタボウシタマリンは南米に生息する小型のサルで、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に分類されている。
ロイター通信は、米国の動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会」のアジア地域を担当する幹部の談話として「飼育されるサルは、結核やメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)など人間に感染する可能性のある病原体にさらされることが多い」との見方を報じた。同団体は園に対し、動物の飼育中止も求めているという。
公式サイトによれば、園は1871年に植物園として開園し香港最古の公共庭園としても知られている。(鈴木峻)
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