16日、米フロリダ州で集会に出席するトランプ前大統領=ロイター・共同

【ワシントン=共同】米大統領選の共和党候補トランプ前大統領は17日放送のポッドキャスト番組のインタビューで、ロシアが侵略するウクライナのゼレンスキー大統領について「戦争を始めるべきではなかった。負け戦だ」と批判した。ロシアが侵略を始めたことを否定する発言とも受け取れ、民主党候補のハリス副大統領陣営が反発を強めるとみられる。

トランプ氏はロシアのプーチン大統領を指導者として高く評価しており、2021年の離任後にも対話したと報じられている。侵攻を正当化するプーチン氏寄りの姿勢が顕著で、ウクライナを支援する欧州の米同盟国に動揺が広がりそうだ。

ウクライナへの軍事支援に消極的なトランプ氏はゼレンスキー氏について「最も偉大なセールスマンだ。米国に来る度、われわれが1千億ドル(約15兆円)を与えている」と誇張して皮肉る一方「ウクライナ人を気の毒に思う。彼を助けたくないと言っているわけではない」とも述べた。ウクライナの戦争はバイデン大統領が「扇動した」との持論も展開した。

ロシアは22年2月24日、ゼレンスキー政権がロシア系住民を迫害しているなどと主張してウクライナ侵略を開始。現在も交戦が続いている。

トランプ氏はパレスチナ自治区ガザ情勢を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相がバイデン氏の言うことを聞かず、米政権が状況を統制できていないと批判した上で「私の話ならば100%聞く」と述べ、影響力を行使できると主張した。

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