荒々しく吹き付けるブリザード。
命のロープをつかみながら、1歩ずつゆっくりと登っていく人の姿。

自然の猛威との戦いの果てに、写真家の上田優紀さん(36)が目撃したのは、標高8000メートル以上、“世界一高い山”エベレストの頂上からの光景です。

上田優紀さん:
上を見上げると宇宙空間なので、黒く濃厚になっていく。自分よりも高いものは何もないという場所だと、こういう風景なんだって。

しかし、この絶景への道のりは危険の連続だったといいます。

一時、クレバスという氷河の裂け目に落下し、宙づり状態に。
さらに、ほぼ垂直の氷の壁を目の前にした標高7000メートルの地点では、「精神的にも体力的にもものすごくしんどいし、酸素不足だったので、かなりしんどかった」と、当時のことを振り返ります。

そして、約1カ月半かけてたどり着いたエベレストの頂上からの“超貴重映像”には、眼下に広がるヒマラヤの山々に、見上げると、宇宙に今にも手が届きそうなほどの紺碧(こんぺき)の空が広がっていました。

上田優紀さん:
僕が未知の風景を伝えることで、人の心を豊かにしたいという思いがある。名前は知っているけどどんな形の山かもわからない、それは面白いなと思って、それで撮影に行った。

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