イランのペゼシュキアン大統領は23日、ロシア中部の都市カザンで開かれているBRICSの首脳会議で演説し、イスラエルが攻撃を強めるガザ地区とレバノンの情勢について、「われわれは今、暴力や戦争が深く根をおろしつつあるのを目撃している。こうした状況が続けば世界の安全を脅かすリスクが広がる」と訴えました。

また、会議に参加した中国の習近平国家主席やインドのモディ首相などと相次いで会談したほか、エジプトのシシ大統領との会談では、イスラエルが今月1日のイランによるミサイル攻撃に対して対抗措置に踏み切る構えを見せていることについて「過ちを犯せば痛烈な反撃を行う」と発言し、イスラエルをけん制しました。

BRICSの首脳会議の全体会合で採択された宣言では、中東情勢をめぐって「イスラエルによる住宅地での攻撃で市民の命が失われ、インフラに甚大な被害が出ていることを非難する」といった文言が盛り込まれました。

イランとしては、イスラエルへの軍事支援を続けるアメリカなどと対立を深める中、欧米と一線を画す新興国などに対して、みずからの主張への支持を呼びかけた形です。

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