ガザ地区への空爆続く 暑さで亡くなる子どもも
イスラエル軍は、27日もガザ地区への空爆を続けていて、ガザ地区の保健当局は、この24時間で32人が死亡し、これまでの死者は3万4388人にのぼると発表しています。
連日、空爆にさらされている南部のラファで27日に撮影された映像では、破壊された建物のそばでうなだれる人や、がれきの中から食べ物などを取り出す人の姿が写っています。
AP通信などによりますと、ガザ地区ではこのところ強い日ざしが照りつける日が続いていて、今月25日に32度を記録するなど、この時期の平均気温を大幅に上回る暑さとなっています。
家を破壊されたり、住む場所を追われたりして多くの人が屋外での暮らしを余儀なくされていて、支援にあたる国連機関の代表は26日、SNSで少なくとも子ども2人が暑さの影響で死亡したと明らかにしています。
エジプトなどが仲介して、戦闘の休止や人質の解放に向けた交渉が行われていますが、アメリカのニュースサイトアクシオスは、イスラエル側は、この交渉で、成果がなければ多くの住民が避難するガザ地区南部のラファへの地上作戦を実行に移す構えだと伝えていて、緊迫した状況が続いています。
UNRWA事務局長 改めて停戦を呼びかけ
UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関は、ガザ地区ではおよそ170万人が住まいを追われたとしていて、屋外での暮らしを余儀なくされている人も多くいます。
UNRWAのラザリーニ事務局長は、26日、SNSへの投稿で「少なくとも2人の子どもが暑さの影響で死亡したという報告を受けた」と明らかにしました。
ラザリーニ事務局長はガザの人々は「死、飢餓、病気、住まいを追われることに加えて、今度はしゃく熱の中、温室のようなところで暮らさざるをえない」などとした上で、「この悲惨な状況で、大規模な軍事作戦を進めることは許されない」と改めて停戦を呼びかけました。
ガザ地区の保健当局はこれまでに3万4000人以上が死亡したとしていますが、現地では清潔な水が手に入りにくいほか、ごみの処理もできておらず、気温が上がる中、暑さによる影響や感染症の広がりなどさらなる人道状況の悪化が懸念されています。
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