米連邦判事はタペストリーのカプリ買収が競争力を低下させると判断した=ロイター

【ニューヨーク=弓真名】米東部ニューヨーク州の連邦地方裁判所の判事は24日、高級ブランド「COACH(コーチ)」や「ケイト・スペード」を傘下にもつ米タペストリーが英高級ブランド「ジミー・チュウ」などを展開する米カプリ・ホールディングスを買収する計画について差し止め命令を出した。

買収を差し止める理由について判事は裁判資料のなかで「両社は競合関係にあり、合併により直接的な競争が失われる」と説明した。

タペストリーは2023年8月にカプリを約85億ドル(約1兆2900億円)で買収することで両社で合意したと発表した。だが、規制当局である米連邦取引委員会(FTC)が「買収はブランド間の競争を阻害する」として今年4月に提訴していた。今回、連邦地裁はFTCの主張を受け入れた格好だ。

買収差し止めの知らせをうけ、タペストリーの株価は米株式市場の時間外取引で24日終値から一時13%上昇した。一方で、カプリの株価は45%急落した。

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