長崎県の有形文化財「観世音菩薩坐像」は、2012年に対馬市の観音寺から盗まれました。
仏像はその後、韓国で見つかりましたが、韓国中部にあるプソク(浮石)寺が所有権を主張して裁判を起こし、韓国の最高裁判所は1年前、仏像の所有権は対馬市の寺にあると認める判決を言い渡しました。
仏像は韓国政府の施設に保管されていて、日本政府は韓国政府に対して繰り返し返還の働きかけをしているということです。
しかし韓国外務省はNHKの取材に対し「返還の可否や手続きなど具体的な事項に関しては、法令により関係機関で決定する」と述べるにとどまっています。
韓国法務省も「刑事訴訟法に基づき没収品の扱いは管轄の検察庁が決める」と回答していて、最高裁判決から26日で1年となりますが、仏像の返還の見通しは不透明なままです。
一方、仏像の所有権を主張して裁判を起こした韓国のプソク寺は「仏像を寺へ運び100日間の『法要』を行いたい」と主張し日程を調整しているとしています。
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