イスラエル軍は、ガザ地区北部でイスラム組織ハマスの戦闘員を掃討するためとして軍事作戦を行っていて、地元メディアは26日夜から27日にかけて多くの住民が避難している学校などが爆撃を受け、69人が死亡したと伝えています。

ガザ地区北部の状況について国連のグテーレス事務総長は、27日、声明を発表し「悲惨な死と破壊にショックを受けている。ガザ地区北部に閉じ込められた人々の苦境は耐えがたいものだ」として一刻も早い停戦の実現を求めました。

こうした中、ガザ地区での停戦と人質の解放をめぐる協議に関してイスラエルのメディアは情報機関モサドのトップが27日に仲介国のカタールを訪れ、アメリカCIA=中央情報局の長官らと会談すると伝えています。

協議をめぐってサウジアラビアのテレビは27日、ハマス側が戦闘の終結に向けて人質全員を一度に解放し、その引き換えにイスラエル側は軍をガザ地区から撤退させ、収監しているパレスチナ人を釈放する案を提示していると報じています。

ただこれまでの協議はイスラエル軍の撤退などをめぐって双方が折り合えず何度も行き詰まっていて、進展が見られるかは依然として不透明です。

イスラエルのイラン攻撃 国連安保理が緊急会合開催へ

イスラエルがイラン国内を空爆したことを受けて国連の安全保障理事会は28日に緊急会合を開催することになりました。

今月、安保理の議長国を務めるスイスの国連代表部によりますと、緊急会合はイランから開催するよう要請があり、安保理理事国のロシアや中国から支持を受けて開催が決まったということです。

イランは緊急会合の開催を要請する文書のなかで、イスラエルによる空爆は国際法の原則と国連憲章に違反すると非難しています。

緊急会合が開催されることについて、イスラエルのダノン国連大使は「われわれに危害を与えようとするイランの新たな試みだ。今回は外交の場だが、われわれはイスラエルの自衛の権利のために立ち上がる」と反発しています。

イスラエル バス停にトラック突入 1人死亡 テロ事件で捜査

イスラエル中部で27日、バス停にトラックが突っ込み、イスラエルの複数のメディアは、1人が死亡、32人がけがをしたと伝えています。

トラックを運転していたのはイスラエル国内に住むアラブ系の男で、その場で射殺され、警察がテロ事件として捜査しているということです。

今月1日には、最大の商業都市テルアビブのヤッファ地区で男2人が銃を発砲するなどして7人が死亡しました。

イスラエルでは去年10月以降、パレスチナ人やアラブ系住民によるテロ事件が散発的に起きていて、当局が警戒を強めています。

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