韓国の複数のメディアは、中国の安徽省に住む50代の韓国人が、去年12月からスパイ容疑で取り調べを受け、その後、当局によって反スパイ法違反の疑いで拘束されたと報じました。
この韓国人は過去に、サムスン電子などの企業の半導体部門に勤務していたということで、中国の企業に勤めていた際の半導体関連の情報を、韓国に流出させた疑いで調べを受けていると伝えています。
中国外務省の林剣報道官は29日の記者会見で、事実関係について問われたのに対し、「韓国国民がスパイ容疑で中国の関連当局に逮捕された」と明らかにしたうえで、「中国は法治国家であり、犯罪行為を法に基づいて捜査し処罰する」と述べました。
韓国メディアは、中国で改正された反スパイ法が去年7月に施行されて以降、韓国人が拘束されたのは初めてだとしたうえで、韓国外務省の当局者の話として、「韓国政府は事件を把握した直後から必要な援護を行っている」と伝えています。
中国では日本の大手製薬会社、アステラス製薬の50代の日本人男性社員が去年、スパイ行為に関わったとして北京で拘束され、ことし8月に起訴されるなど、日本人の拘束も相次いでいます。
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