北朝鮮の朝鮮中央テレビが1日朝、最新型のICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星19型」の発射映像を公開した。北朝鮮は、「火星19型」がICBMの“最終完結版”だとしていて、その発射が伝えられたのは今回が初めて。
金正恩総書記は、「核戦力を強化する路線をいかなる場合も絶対に変えない」と強調した。

「最高高度7687.5km、飛行距離1001.2km」

北朝鮮の朝鮮中央テレビが1日朝、「火星19型」の発射映像を公開した。

この記事の画像(53枚)

発射場所には、金正恩総書記と娘のジュエ氏とみられる人物の姿が見られる。

発射台が徐々に立ち上がっていく様子を、まるで映画のワンシーンのように紹介し、発射されるミサイルの様子を様々なアングルで伝えた。

北朝鮮によると、ミサイルは最高高度7687.5km、飛行距離1001.2km。
いずれもこれまでの記録を更新し、日本海の公海上の目標海域に着弾したとしている。

北朝鮮は「火星19型」がICBMの“最終完結版”だとしていて、その発射が伝えられたのは今回が初めて。

金総書記は「核戦力を強化する路線をいかなる場合も絶対に変えない」と強調

金総書記は、「核戦力を強化する路線をいかなる場合も絶対に変えない」と強調した。

今回のミサイルについて1日、林官房長官は「米国および韓国と緊密に連携して分析を進めた結果、当該の弾道ミサイルは、新型のICBM級弾道ミサイルであった可能性があるというふうに考えている」と述べた。

多弾頭化果たした可能性…ロシアからの技術供与あれば脅威

また、韓国メディアは「火星19型」の弾頭搭載部が従来の「火星18型」と比べて丸くなっているとして、複数の弾頭を搭載できる多弾頭化を果たした可能性があると指摘する。

「複数の弾頭を搭載できる多弾頭化を果たした可能性」と韓国メディア

北朝鮮問題に詳しい専門家は、今回の進化について、次のような見方を示した。

東京国際大学 国際戦略研究所・伊豆見元特命教授:
北朝鮮から発射して、アメリカを越えて大西洋まで着弾するような飛距離を北朝鮮のミサイルが手にしつつある。多弾頭化するのも技術的な革新としては重要だが、その前に北朝鮮が通らなければならないのは、大気圏外から大気圏内に再突入する弾頭が、ものすごく熱を帯びても耐えられるようにする技術を確立すること。

そうした技術が親密度を増しているロシアから供与されれば、さらなる脅威となりそうだ。
(「イット!」11月1日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(53枚)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。