アメリカ大統領選挙は、共和党のトランプ氏が日本時間6日午後、演説で勝利宣言を行いました。
ーー勝利宣言の演出についてどう見る?
スペシャルキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
一般的なものも結構ありました。支えてくれた支持者に対するお礼、家族や仲間の名前を呼んだりして拍手を促したりするのは一般的なものですが、トランプ氏ならではのものもありました。
メラニア夫人に触れた時は、アメリカでNo.1ベストセラーの本を出版しているとか、この場を使って奥様の本の宣伝もしました。
これは、ほかの大統領候補とかはやらないですよね。
さらにはイーロン・マスク氏に触れ、イーロン・マスク氏は今回1億ドル以上寄付したとされていますが、毎日抽選で1人に100万ドルを配ったりするなど話題性・問題性のある形で寄付していましたが、彼にも熱いラブコールを送りました。
イーロン・マスク氏のスペースXのロケット発射や着陸の模様を長々と描写したのもトランプ氏ならでは。
普通のトランプ集会の様子が強かったと思います。
演説の様子をあらためて振り返ります。
演説の中で、トランプ氏は「私たちは歴史をつくった。政治的に大きな勝利である」と勝利宣言を行いました。
そして、“アメリカ第一主義”を掲げるトランプ氏らしく、「すべての市民のため、将来のために戦い続ける」、「これからアメリカの黄金の時代がやってくる」などと語りました。
ーー今回の勝利宣言、どこに注目した?
フジテレビ・風間晋解説委員:
勝利宣言の内容は正当な勝利宣言だと思いました。それ以上に、情報が今入ってきて、ハリス副大統領がトランプ氏に電話で祝意を伝えたという情報があるため、とりあえず心配されるようなアメリカ社会の混乱というのはなく、権力の継承もちゃんと行われることになりそうですね。
ーーハリス氏が出てこないというのはどう見ればいい?負けたから出てこない?
スペシャルキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
大きなショックかもしれないし、単純に時間的にもう夜中の3時を回ったところなので、この時間にやってもあまり視聴率は取れないし、支持者に対しても悪いという判断で、朝に行う、もしくは明日中に行うかもしれませんね。
フジテレビ・風間晋解説委員:
いつまでも支持者を待たせておくと、それはそれで混乱につながりかねないので、そこに配慮したことも考えられますけれども。おそらく明日ですが、どういう形の敗北宣言を表立ってやるのかなというのは興味がありますね。
スペシャルキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
ヒラリー氏が負けた時は、非常に器の大きい言葉を話していて、「皆さんとマインドをオープンな状態にして、トランプが何をやるのかちゃんと見てみましょう。彼が成功するとアメリカも成功するから応援しなきゃいけない」と言っていました。
そういうような内容になるかなと推測します。
そして、FOXニュースがトランプ氏勝利の第一報を伝えた瞬間の演説会場の映像では、会場が盛り上がっている様子が分かります。
そして、トランプ氏の支持者たちの多くが、赤い帽子をかぶって手を振っています。
帽子に刺しゅうされているのは、おなじみの「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」という文字でした。
そして、モニターには「TRUMP WILL FIX IT」と表示されていました。
ーー「TRUMP WILL FIX IT」とはどういう意味?
スペシャルキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
「直しますよ」と「今、アメリカは壊れています」。前の選挙中にも言いましたが、「直せるのは僕1人だけです」、「僕は直しますよ」と。政策とかじゃなくて人物中心の選挙なんです。これも割と珍しいです。
ーートランプ氏が勝利宣言をして勝ったわけだが、なぜ支持者はトランプ氏に期待した?
フジテレビ・風間晋解説委員:
まさに画面に出ている通り、「WILL FIX IT」というのをやってくれるのがトランプ氏なのか、ハリス氏なのかという、そこの意識の違いが大きく作用したんじゃないかと思いますね。
(6日午後5時25分追記)
「ハリス副大統領がトランプ氏に電話で祝意を伝えた」と、地元メディアが報じていますが、ほかのメディアは「まだ電話していない」と報じています。
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