トランプ候補の“返り咲き”か。それとも、“アメリカ初の女性大統領”誕生か。
史上まれに見る大接戦となったアメリカ大統領選がついに決着へ。アメリカの次期リーダーを決める戦いに、各地から熱い視線が注がれた。

「毎日戦い、アメリカの黄金時代を築く」…堂々の『勝利宣言』

湧き上がるUSAコールの中、トランプ候補が支持者の前に現れたのは日本時間の午後4時25分のことだった。

この記事の画像(53枚)

トランプ候補:
皆さんに感謝したい。皆さんに感謝したい。45代、そして47代目の大統領。皆さんのために毎日戦います。良いアメリカを築くまで私は休まない。黄金時代を築く。

アメリカ大統領への“返り咲き”を意味する堂々の「勝利宣言」だ。

トランプ候補:
私は自信がある。きょうは初めから、かなりリードしていた。共和党が力を発揮した。

ハリス候補:
投票してくれた?ありがとう!(会場が沸く)

日本時間の午前8時ごろから進められた開票作業では、全米各地で両候補の支持者が一喜一憂する様子がみられた。

トランプ陣営は会場前にも多くのメディアがおり、支持者が集まっていた。

ーー勝つのは?
トランプ支持者:
トランプよ!決まってるでしょ。アハハハ

開票が進むにつれ、“トランプ氏リード”が伝えられると、日本時間の午後3時前、ハリス陣営に動きがあった。 

千田淳一記者:
ハリス副大統領がこの会場には来ないということが分かり、数千人いた支持者が一気にこの会場から姿を消しました。今はメディアしか残っていません。

会場に“ハリス候補は来ない”と告げられ、支持者が一斉に解散。メディアにも撤収するよう呼びかけられたのだ。

これとは逆に、トランプ候補の支持者が集まる会場は、“赤い群衆”の熱気に満ちあふれていた。

中西孝介記者:
再びトランプ氏がリードという報道が流されました、会場はものすごい歓声が上がっています。

トランプ支持者で真っ赤に染まった会場の興奮は、やがて最高潮へ。日本時間の午後4時25分。到着を待ちわびる支持者の前に、トランプ候補が姿を見せたのだ。
メラニア夫人や息子のバロン氏ら家族とともに現れ、ゆっくりと歩いて登壇すると、「USA!USA!USA!」と湧き上がるUSAコールの中、トランプ候補は口を開いた。

トランプ候補:
皆さんに感謝したい。ありがとう。ここにいるみんなは友人たちだ。このような選挙のムーブメントはこれまで見たことがない。この国には癒しと助けが必要。様々な障害を乗り越えてきた。こんなクレイジーなことが起きたぞ。政治的な勝利だ!皆さんに感謝したい。45代、そして47代目の大統領。皆さんのために毎日戦います。良いアメリカを築くまで私は休まない。アメリカの黄金時代を築く。

…と、「毎日戦い、アメリカの黄金時代を築く」と堂々の「勝利宣言」をした。

「ありがとう。一般の投票数で勝てたことは嬉しい。信じられない人たちが、私のそばに立っている。上院を共和党が取り戻した!ワオ」

続けて口にしたのは、家族への感謝の言葉だった。

「私の美しい妻、メラニアにも感謝したい。私の家族、子供たちも素晴らしい。みんな、ありがとう」

株価が大幅上昇…個人投資家「400万円の儲け」

運命の大統領選挙には、日本からも熱い視線が向けられていた。

羽田空港の国際線ロビーではスマートフォンで大統領選の結果をチェックしている人たちがいた

羽田空港の国際線ロビー、アメリカ・デトロイト行きの搭乗口の前では、搭乗を待つ人の中にスマートフォンで大統領選の結果をずっとチェックしている人がいた。

搭乗を待つアメリカ在住の女性:
移民に対して厳しいと思うので、日本に帰国かな、とも考えている。怖いですね。入れなかったらどうしよう、国(アメリカ)に。

搭乗を待つアメリカ在住の男性:
うちの子どもたちは、熱狂的なトランプ派なので。どっちみち、アメリカの大統領が代わっても日本の政策は変わらないでしょ。ただ(トランプが勝つと)関税が上がるかもしれないですね。

影響は早くも日本経済に及び、トランプ氏優勢を受け、株価が大幅に上昇した。6日の日経平均株価は上げ幅が1000円を超え、3万9400円台で取引を終えた。

投資家が集まる東京・銀座の『投資家バー』の入り口

投資家が集まる東京・銀座の「投資家バー」には、“トランプ関連株”で資産が増えたという男性らがいた。

バーにいた個人投資家は「(Qきのうに比べると?)200万円くらい上がっていますね。かなりウハウハですね(笑)」「選挙の結果(トランプ勝利で)アメリカの景気がよくなり、金利が上がるから、(Qきょうだけで儲けはいくら?)400万円」と喜びを隠せずにいた。

なぜトランプ氏の優勢に伴い、株価が上がったのか。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 上席投資戦略研究員の大西耕平さんは「規制緩和等への期待というのが広がる可能性があり、証券、銀行、鉱業、保険、石油、こういった業種(の株価)が上がっている。日本市場でもアメリカでビジネスしている企業が多く、アメリカの政策がグルーバルに波及していく」と分析する。

円相場では「ドル買い円売り」が進み一時1ドル=154円台と約3カ月ぶりの円安水準に

さらに株価を押し上げる要因となったのが、“円安の進行”だ。トランプ氏が掲げる減税路線などが、ドル高に繋がるとの見方から、円相場では「ドル買い円売り」が進み、一時1ドル=154円台と、約3カ月ぶりの円安水準となった。

今回の勝利で第47代大統領に“返り咲く”トランプ氏。その一挙手一投足に世界が注目している。
(「イット!」11月6日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(53枚)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。