【北京共同】中国外務省は8日、習近平国家主席が13~21日の日程で南米のペルーとブラジルを訪問し、APECとG20の首脳会議に出席すると発表した。来年1月のトランプ米次期大統領就任をにらみ、保護主義反対を訴えて国際会議の議論を主導する構え。新興・途上国「グローバルサウス」の結束強化を掲げ、米国の裏庭の南米で影響力拡大を図る。  南米訪問に合わせ、日米を含む各国首脳らとの会談を調整。ペルー、ブラジル両国首脳とも協力拡大を議論する。  トランプ氏は中国製品に高関税を課す強硬姿勢を見せ、中国は「貿易戦争に勝者はない」(外務省報道官)とけん制。習氏はAPECやG20で経済のグローバル化を進める方針をアピールし、各国の支持を集めたい考え。中国は外交関係が悪化した国への経済的威圧が問題となっており、主張がどこまで浸透するかは不透明だ。  中国は米国の影響力が強い中南米で経済力を駆使し、存在感を高めている。ペルーは中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」の参加国で、目玉事業である巨大港「チャンカイ港」が習氏訪問に合わせ開港する。


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