【NQNニューヨーク=矢内純一】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比146ドル43セント高の3万8386ドル09セント(速報値)で終えた。アップルとテスラの上昇が投資家心理を支えた。長期金利の上昇が一服していることも、株買いにつながった。

アップルが上昇した。アナリストが投資判断を引き上げたほか、対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」を手掛けるオープンAIと技術利用に関する協議を再開したと前週末に伝わった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、中国で運転支援機能「フルセルフドライビング」の実用化への期待が高まったテスラは一時18%高まで上昇した。

市場では「米長期金利の上昇が一服しており、株買いにつながっている」(ウェドブッシュ証券のスティーブ・マソッカ氏)との指摘が聞かれた。米長期金利は前週におよそ5カ月ぶりに4.7%台まで上昇したが、29日は4.6%台前半を中心に推移した。

主力株への買いが一巡した後、ダウ平均は伸び悩んだ。30日にアマゾン・ドット・コム、5月2日にアップルの四半期決算の発表がある。5月1日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えており、内容を見極めたいとの雰囲気があった。

ダウ平均の構成銘柄では、ボーイングとアムジェンが上昇した。キャタピラーも買われた。半面、インテルとメルクが下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比55.184ポイント高の1万5983.084(速報値)で終えた。

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