【NQNニューヨーク=稲場三奈】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比69ドル45セント高の4万4362ドル58セントで推移している。米経済の先行きへの楽観的な見方を背景に買いが続いている。半面、短期的な過熱感も意識されており、主力銘柄の一部には利益確定の売りが出やすい。ダウ平均は小幅な下落に転じる場面がある。
米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利を確実にし、次期政権が打ち出す減税や規制緩和が米景気を支えるとの期待は根強い。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを続ける方針を示しており、米経済が底堅く推移するとの見方から、株式に買いが入っている。
もっとも、ダウ平均など主要な米株価指数は前日まで連日で最高値を更新した後で、短期的な過熱感も意識されている。13日には10月の米消費者物価指数(CPI)の発表があり、様子見の雰囲気もある。主力株の一部には持ち高調整や利益確定の売りが出ている。
個別では、ハネウェル・インターナショナルの上昇が目立つ。アクティビスト(物言う株主)による株式取得が12日朝に判明し材料視されている。ホーム・デポも高い。同日朝発表の2024年8〜10月期決算で売上高などが市場予想以上だったほか、25年1月期通期の見通しを引き上げた。エヌビディア、セールスフォースなども高い。半面、ボーイングやユナイテッドヘルス・グループ、アムジェンは下げている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で推移している。テスラは6営業日ぶりに反落している。
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