アメリカのトランプ次期大統領は13日、司法長官に保守強硬派のマット・ゲーツ下院議員を起用すると発表しました。
身内の共和党内からも早くも疑問の声が上がっています。
ゲーツ議員はトランプ氏の熱烈な支持者で、所属する共和党内では党内分裂も辞さない保守強硬派として知られています。
また、ゲーツ氏はかつて司法省によって未成年の少女の人身売買などの疑惑で捜査されたことがあり、今回の抜てきに現地メディアや議員からも驚きの声が挙がっています。
ゲーツ氏は自身の疑惑を完全否定し、司法省も起訴せず捜査を終了しましたが、その後も司法省と、その管轄下にあり、ゲーツ氏の捜査を行ったFBI=連邦捜査局を激しく攻撃し、組織の「廃止」にも言及していました。
トランプ次期大統領は、司法省に起訴されたことで選挙中に「報復」を宣言し、バイデン大統領や民主党幹部への訴追にも言及していて、ゲーツ氏について「司法省に対するアメリカ国民の信頼を回復する」と声明で評価しています。
ゲーツ氏の起用は、不法移民対策などの看板政策で政権を法的に支える役割を担うほか、司法省内の人事の掌握や政敵に対する攻撃を主導することも想定され、高い政治的な中立性が求められる司法省に対してトランプ氏の影響力が増すことにつながりそうです。
ただ身内の共和党内からも今回の起用に疑問の声も出ていて、議会上院での承認が難航する可能性もあるとの見方も出ています。
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