オーストラリアの首都キャンベラで行われたDV撲滅を訴える集会で演説するアルバニージー首相(中央)=28日(AP=共同)

 【シドニー共同】オーストラリアのアルバニージー首相が28日、首都キャンベラで行われたドメスティックバイオレンス(DV)撲滅を訴える草の根の女性集会に飛び入り参加し演説した。これが「女性が主役だったのに」「権力者によるごり押しだ」と批判を浴び、インターネット上で炎上する騒動になった。  政権支持率は低下傾向にあり総選挙が約1年後に迫る中、与党労働党の支持が比較的多い女性の離反を招く可能性がある。  DV撲滅集会は、28歳の女性が保釈中の元交際相手の男に殺害された事件を契機に、主要都市で一斉に開かれ計数千人が参加した。  アルバニージー氏はマイクを握る前、集会を主催したサラ・ウィリアムズさんと押し問答になり、「演説してほしいのかほしくないのかどっちなんだ。私は首相だぞ」と語気を強めた。  演説の冒頭では「自分は演説したいと主催者にお願いしたが、(当初は)不可能だと言われた」と不平をこぼした。隣で聞いていたウィリアムズさんは「全部うそだ」と声を上げ、泣き崩れた。


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