ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=横内理恵】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、15時現在は前日比155ドル95セント安の4万3233ドル65セントで推移している。ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりがダウ平均の重荷となっている。

ウクライナは19日、米国から供与された長距離地対地ミサイルでロシア西部の軍事施設を攻撃した。米政府は17日に長距離射程兵器を使ったロシア領内への攻撃を許可していた。ロシアは核兵器の使用条件を示した「核抑止力の国家政策指針(核ドクトリン)」を改定し、核兵器による反撃の可能性を示唆した。

投資家のリスク回避姿勢が強まり、ダウ平均は450ドル下げる場面があった。「ロシアが報復に出た場合に相場にどのような影響を与えるのか、市場の関心は次の展開に集まっている」(フリーダム・キャピタル・マーケッツのジェイ・ウッズ氏)との声が聞かれた。ただ、ロシアとウクライナに関しては特に目立った続報がなく、売り一巡後は下げ渋っている。20日に四半期決算の発表を控えるエヌビディアが買われ、他のハイテク大手などへの物色も続いている。

ダウ平均ではユナイテッドヘルス・グループやジョンソン・エンド・ジョンソン、ウォルト・ディズニーなどが安い。一方、19日発表の2024年8〜10月期決算が市場予想を上回り、通期の見通しを引き上げたウォルマートが上昇している。アマゾン・ドット・コムやIBMも高い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸している。テスラやネットフリックスが上昇している。

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