中国の習近平国家主席は、訪問先のブラジルでドイツのショルツ首相と会談し、EU(ヨーロッパ連合)による中国製の電気自動車への関税引き上げ問題について、ドイツに対応を求めました。
習主席とショルツ首相の会談は、G20(20カ国・地域首脳会議)の開催地、ブラジル・リオデジャネイロで19日に行われました。
中国外務省によりますと、会談で習主席はEUが中国製の電気自動車への関税引き上げを決定したことについて「ドイツが重要な役割を果たすことを期待している」と述べドイツに対応を求めました。
これに対し、ショルツ首相は「EUは中国との対話を通じてできるだけ早い解決を望んでおり、ドイツは積極的に努力したいと思っている」と、応じたということです。
習主席は同じ19日にはフランスのマクロン大統領とも会談し、「中国とフランスは互いの優位性を強化して相違点を適切に解決し、ウィンウィンの成果を達成することを望んでいる」と述べました。
習主席は11月14日から訪問している、ペルーやブラジルで中国製品に高い関税を課すことを公言しているアメリカのトランプ次期大統領を念頭に「保護主義の反対」と「自由貿易体制の維持」を繰り返し訴えています。
フランスやドイツの首脳と会談することで、EU主要国との経済関係を強化する狙いがあるとみられます。
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