韓国大統領府の申源湜(シンウォンシク)・国家安保室長は22日のテレビ番組で、北朝鮮がロシアへの兵士派遣で得た対価に関する質問に対し、北朝鮮がロシアから「脆弱(ぜいじゃく)な平壌の防空網を補うための関連装備や対空ミサイルなどの支援を受けたと把握している」と述べた。

 申氏は、北朝鮮が5月に軍事偵察衛星の打ち上げに失敗したことに言及したうえで、「衛星関連技術は(ロシアが)昨年から(支援)すると公言してきた」と指摘。ほかにも「いろいろな軍事技術が一部入ってきているようだ」とし、様々な経済的支援も行われたようだと述べた。

 申氏はまた、北朝鮮が10月初め以降、150~160門以上の長射程砲をロシアに送ったと把握しているとした。運用にあたる北朝鮮兵がすべて派遣されたとすれば最大4千人規模になるとし、「引き続き監視している」とした。

 北朝鮮兵は南西部クルスク州で一部がすでに戦闘に参加しているとされる。兵士派遣の見返りにロシアから大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核関連の技術支援を得る思惑があると指摘されており、関係国は注視している。(ソウル=貝瀬秋彦)

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