【桃園=共同】台湾の最大野党で対中融和路線の国民党は24日、北部桃園市で党大会と結党130年祝賀式典を開いた。同党所属の馬英九元総統があいさつし、「一つの中国」を否定する与党、民主進歩党(民進党)の頼清徳(ライ・チンドォー)政権に対し「両岸(中台)衝突を招く状況」へと向かわせていると批判。政権奪還へ向け党内団結を呼びかけた。
馬氏は、頼総統が就任して以降も中華民国(台湾)と中華人民共和国は「互いに隷属しない」という「新二国論」を展開していると主張。国民党は「一つの中国」に基づく中国共産党との「1992年合意」を堅持し、中台関係を安定させなければならないと訴えた。
一方、朱立倫主席(党首)は、若者の支持拡大が伸び悩んでいる国民党の現状を念頭に置き、党組織の若返りを積極的に進めていく必要があるとの考えを強調。多くの民主主義国家と密接な関係を築き、党の「国際化」を進める意向を示した。
朱氏は立法院(国会)で国民党が第1党であることを踏まえ、台湾で脱原発を進めている政権に対抗し、原発運転の延長を目指し引き続き努力していく考えも表明した。
国民党の前身は、孫文が1894年にハワイで結成した興中会で、24日は興中会結成から130年に当たる。
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