フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領は23日、オンラインで記者会見を開き、自らが殺された場合にはマルコス大統領夫妻と大統領のいとこにあたるロムアルデス下院議長を殺害するよう、ある人物に命じたと明らかにしました。
ただ、自らがどのような脅威に直面しているかについては具体的に説明しませんでした。
この発言に対しマルコス大統領は25日にビデオ声明を発表し「国全体を政治の泥沼に引きずり込むようなことはさせない」と述べて強い不快感を示し、フィリピン当局がマルコス大統領らの警護を強化する事態となりました。
サラ副大統領の父親のドゥテルテ前大統領は、政府が発表しているだけでも6000人を超える死者が出た違法薬物の強硬な取締まりを主導したとして人道に対する罪で、ICC=国際刑事裁判所の捜査対象となっています。
これについてフィリピン政府は今月、ICCの捜査に協力する構えを示し、前大統領の逮捕の可能性が浮上したことからドゥテルテ氏の一家と現政権との間で対立が激化した形となっています。
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