韓国の人気グループNewJeansと所属事務所の言い分が真っ向から対立しています。
NewJeansのメンバーは28日、所属事務所ADORとの契約を解除すると発表しました。
その理由として、グループの生みの親でADOR代表を解任されたミン・ヒジン氏の復帰などを求めたものの、要求が受け入れられず、「信頼関係が崩れた」としています。
NewJeans・ミンジさん:
(ADORは)私たちに対する真心や要求を聞こうとする気持ちが全くないと改めて感じた。
これに対し、ADORは「一方的に信頼関係が崩れたと主張したからといって解約の理由にはならない」として、「専属契約は依然として有効」だとするコメントを発表しました。
また、「今からでも率直に話し合えることを願っている」としています。
このニュースについて、フジテレビ・立石修解説委員室長とともにお伝えします。
主要欧米メディアでも取り上げられるなど、今、世界的な注目を集めていますが、「今後の活動」「NewJeansの名前も変わってしまうのか」の2つに注目して見ていきます。
そんな中、NewJeansは29日、音楽番組出演のため来日しています。
タイムリーな時期に来日しているわけですが、韓国のポピュラー文化に詳しいジャーナリストの松谷創一郎氏によりますと、「今日・明日入っている予定・活動に関しては、おそらく予定通り行われるだろう」ということです。
ただ「来週以降に関しては不明」と話しています。
また、裁判になるかもしれないという話もあります。
事務所側は「一方的に『信頼関係が崩れた』と主張したからといって解約の理由にならない。専属契約は依然として有効である」と言っています。
ジャーナリスト・松谷氏いわく、「契約は恐らく3年から5年ほど今も残っているのではないか」ということで、お互いの意見が平行線をたどっているということで、なかなか解決しないとなると、裁判ざたになるのではということです。
裁判になった場合はどうなるのでしょうか。
短くても1年弱、かなり長い裁判になるかもしれないということで、こうなった場合は活動にも制限が出てくるだろうということです。
また、負けた場合は違約金が最大で700億円になるのではないかといわれています。
フジテレビ・立石修解説委員室長:
(Q.700億円という額について?)これは事務所とNewJeansの間で最大あと5年近く契約が残っているといわれていて、そこから生まれる利益から計算して出てきた額だと思います。
NewJeansはコカ・コーラやマクドナルドといった世界的な大企業のCMだけではなくて、グッチやシャネルなどの高級ブランドの広告やショーなどにも出演してきているんです。ですので、もはや世界規模の大ビジネスであると。
それだけに、事務所も違約金については相当シビアになっているものと思います。
さらに、「NewJeans」という名前はどうなるのかという点。
ジャーナリスト・松谷氏によると、「所属事務所が商標を取得をしているため、恐らくこれは使えなくなるのではないか。今まで似たようなケースで使えた例はないので恐らく今回も同じだろう」ということです。
また、これまで発表してきた曲に関しては歌えるのでしょうか。
「法的に歌うことは可能だが、角が立たないように歌わないのではないか」と松谷氏は言っています。
フジテレビ・立石修解説委員室長:
(Q.リスクやダメージもある中で今回の決断に至ったわけだが、この辺りはどう見る?)昨日、ソウルで行われた記者会見で、メンバーの1人であるミンジさんは、今回解任された女性プロデューサーのミン・ヒジンという女性がいかに優れた人物なのか。彼女がいないと自分たちの仕事は成り立たない。逆に言うと、このプロデューサーさえいれば、どんな状況でも自分たちはいい仕事ができるという強い意志を訴えていたんですね。ミン・ヒジンさんと一緒に仕事をしたいという強い意志が突き動かしているのではないかと思います。
強気に出られた理由として、松谷氏は、海外で大人気でYouTubeなどがあれば本拠地が韓国でなくてもビジネスは成立するのではないかと話しています。
また、ミン・ヒジン氏と新会社を設立したり、韓国や日本の別の会社に移籍する選択肢もあるのではないかということです。
ただ仮に2~3年の活動停止があった場合は、それだけでかなりダメージになるので、そもそも2024年も1曲しか新曲が出せていないため、1年の活動休止でも結構なダメージがあるのではないかと松谷氏は話しています。
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