ロシア国営のタス通信は30日、ロシア外務省のリャプコフ次官とのインタビューの内容を伝えました。

この中でリャプコフ外務次官は、アメリカの敵対的な政策に対抗してロシアは核実験を再開するのかとの質問に対し「その問題に直面している。予断を持たずに言えば、状況は非常に複雑だ。すべての要素をあらゆる側面から常に検討している」と述べました。

タス通信はこの発言について「アメリカの対応がエスカレートしているため、ロシアが核実験を再開させる可能性に近づいている」という専門家の見方を伝えています。

ロシアは、2000年に、核実験を全面的に禁止するCTBT=包括的核実験禁止条約を批准しましたが、アメリカがCTBTを批准していないとして去年11月、批准を撤回しています。

ロシア国防省は、ウクライナ軍がアメリカから供与された射程の長いミサイルでロシア領内への攻撃を続けているとしていて、リャプコフ外務次官の発言は、改めてアメリカをけん制するねらいがあると見られます。

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