【北京=共同】中国が無人月面探査機「嫦娥6号」を3日に打ち上げることを決定したと国営通信新華社が1日に伝えた。月の裏側に軟着陸させ、試料(サンプル)を持ち帰る世界初の計画。宇宙開発を巡っては米国や中国、インドなど各国の競争が激化している。「宇宙強国」を掲げる習近平指導部は月探査の分野で先行し、覇権を握りたい考えだ。
嫦娥6号を搭載した運搬ロケット「長征5号遥8」は海南省文昌の発射場に設置が完了した。月の裏側と地球は直接通信ができないため、3月に打ち上げた衛星「鵲橋2号」が地球側との連絡を中継する。
国営中央テレビによると、中国は持ち帰ったサンプルを基に月の裏側の特性や地質の分析を進める。国際協力の一環として、フランスやイタリアの機器も運ばれる予定。
月には水が氷の状態で存在する可能性が指摘されており、各国が研究開発を推進。中国は2030年までに中国人による初の月面着陸を実現させる計画を示している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。