▼韓国の内乱罪 国家権力を排除したり、憲法に基づく秩序を乱したりする目的で暴動を起こした際に問われる罪のこと。韓国の刑法87条で規定する。首謀者は死刑や無期懲役、無期禁錮が科される。韓国の大統領は在職中に原則として刑事上の訴追を受けない特権を持つものの、内乱罪などは例外として訴追対象になる。
韓国検察は8日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を内乱容疑の被疑者として捜査中だと発表した。3日の非常戒厳宣言が憲法秩序を乱す目的だった疑いがあると説明した。野党6党は4日、同宣言を憲法違反だとして尹氏の弾劾訴追案を共同提出したが、与党議員のほとんどが決議前に退席して投票が成立せず廃案になった。
歴代大統領では全斗煥(チョン・ドゥファン)氏と盧泰愚(ノ・テウ)氏が、民主化運動を軍が弾圧した1980年の光州事件を巡る内乱罪などで懲役刑となり、大統領退任後に収監された。両氏は97年に金泳三(キム・ヨンサム)大統領が特赦した。
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