ノーベル平和賞の授賞式がノルウェーの首都・オスロで、日本時間の10日午後9時から行われます。授賞式に臨む「日本被団協」、「日本原水爆被害者団体協議会」の代表団の一員として、島根県からも代表理事の本間恵美子さんが出席します。出発を前に思いを聞きました。

2024年のノーベル平和賞の受賞が決まった「日本被団協」の代表は、日本時間の10日夜に行われる授賞式を前に会見に応じました。

日本被団協・田中熙巳(たなかてるみ)代表委員:
私どもの、そう長くない人生の中で最大限の力を振り絞って、核兵器は人類と共存させてはならない兵器だと、若い人たちに伝えていきたいと思っています。

授賞式には、長崎で被爆した田中熙巳さんや広島で被爆した箕牧智之(みまきとしゆき)さんなど約30人が出席、日本被団協の代表委員3人が登壇して賞状とメダルを受け取り、田中さんが自身の被爆体験や被団協の歴史を紹介、核兵器の廃絶を訴える予定です。

この授賞式には島根県からの出席者もいます。日本被団協の中国ブロック代表理事を務める松江市の本間恵美子さん。12月7日、出雲空港に姿を見せました。本間さんは、「被爆2世」です。11年前に亡くなった母親が22歳の時に広島で被爆しました。

日本被団協中国ブロック代表理事・本間恵美子さん:
世界の平和、そして核のない世界をっていうのが第一の目的ですので、それに向けて頑張っていきたいと思います。

今回、授賞式に出席する被団協メンバーのうち、「被爆2世」は本間さん1人。それだけに使命を感じています。

日本被団協中国ブロック代表理事・本間恵美子さん:
やはり伝承活動というのが一番だと思うので、私たちが被爆者の方の気持ちを聞いて第三者に伝えるということがやっぱりどうしても弱くなる。これからこの後どうするか、どう伝えていくかということは、現地の皆さんにも何かいいアイデアがないかをお聞きしてみたいなと。

授賞式には、母の写真とともに出席するといいます。どういう気持ちで2人で臨むか聞いてみると...。

日本被団協中国ブロック代表理事・本間恵美子さん:
母は、そこまでのことは恐らく何も考えていなかったと思うので、逆にどういう気持ちで感じているのかなっていうところですけど。これまでいろんな活動をなさった方々、そして目立ちはしないけれども、島根で地道に活動していらっしゃる方々のお気持ちを背負っていくわけですから、そのあたりは心して行きたい。

代表団は12日まで現地に滞在し、核兵器の廃絶などを訴えることにしています。

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