【ニューヨーク共同】日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞を受賞した10日、米ニューヨークでも核廃絶を訴える日米の関係者らが集まり、授賞式の録画映像を観賞した。一方、米国では授賞式のニュースを報じないメディアもあり、被団協への平和賞授与に対する関心の低さもうかがわせた。  ニューヨーク在住の被爆2世竹内道さん(69)の自宅では10日夕、約12時間前にノルウェーの首都オスロで開かれた授賞式の録画映像をテレビで流し、約20人が観賞した。被団協代表委員の田中熙巳さん(92)が会場に入る姿が映ると、一同から歓声が上がった。  カナダ在住の被爆者サーロー節子さんの記録映画を製作した竹内さんは「ノーベル賞委員長が核廃絶への行動を求め、自分たちも活動を継続するよう鼓舞してもらったと感じた」と気持ちを新たにした。  AP通信は被団協の平和賞受賞と田中さんの演説を詳しく伝えた。だが有力紙のニューヨーク・タイムズやウォールストリート・ジャーナルの電子版は10日、授賞式の記事を掲載しなかった。

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