バルト3国でロシアに隣接するエストニアのクースク国防次官が11日までに首都タリンで取材に応じ、ウクライナ侵攻への北朝鮮軍の派兵は前線の兵士不足を補う目的で「ロシアが見かけより強くないことの表れだ」と指摘した。独裁国家同士の協力は、ロシアが「核ドクトリン」を改定して核兵器の使用条件を緩和した以上の「(戦局の)大きな変化だ」と危機感を表明した。 米国は先月、1万人以上の北朝鮮兵がロシア西部クルスク州に派兵されたと説明。クースク氏は金正恩朝鮮労働党総書記が「ロシアの弱点をよく理解し、この機会を利用している」と指摘。派兵の見返りに「防空技術や兵士への大量の食料を手にしている」と述べた。 クースク氏は、ウクライナの防空能力が向上したと評価。ロシアが先月、最新型の中距離弾道ミサイルを東部ドニプロに発射したことについて「迎撃されれば、ロシアの核抑止力にとっても大打撃だっただろう」と指摘。バイデン米政権がウクライナに米国供与の長射程ミサイルの使用を認めたことを歓迎した。
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